子供達に学ぶ芸術感性

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先日は都内で開催された小学校の児童作品展の審査委員として、審査に参加させて頂いた。
1年生から6年生まで、約300の作品が集まり

1作品1作品を全て審査していく。

 

毎年一度、開催される児童作品展は、僕自身の感性も磨かれる時間になるので大切にしている。

 

子供の感性は本当に凄い。特に一年生の感性には、驚かされるものがある。絵を見た瞬間に、伝わってくる楽しい思い出の時間や、内に隠される淋しさなど、釘付けになってしまうほど伝わってくるんだ。

涙が込み上げてくるような、切ない気持ちになる程の作品もあった。

審査委員としたはダメな審査になってしまうかもしれないけど、1年生はほぼ全ての作品にOKを出した。
子供は真っ直ぐで素直な感情を持っている。夏休みの作品は、楽しさがMax伝わってくるし自由な作品の中には、悲しさMaxの作品もある。

なんだか、良くわからないけどグッと熱くなる何かを沢山感じる事ができた。
2年生までは、本当に素晴らしい作品だった。

3年生位になると、少しづつ手抜きが見えてくるようになる。1.2年生に比べると絵のスキルも
確実に上達してくるのが3年生。

ただ、3年生位になってくると、「うまく描かなきゃ」という気持ちが強く出てしまう為、個性が失われ始めるのがわかる。4年生も同じく。
5・6年生になると、一気に変わる。

 

もぅ、宿題を嫌々にやってるような作品が増える。

先生に言われた事を、適当に描けばいいやっていう気持ちが面白い位見える。
中には、達人のような絵もあるけど、これは大人が手を加えているなぁと、誰もがわかるような作品もある。

 

低学年は、純粋な気持ちで夢中になって描く

中学年は、うまく描きたいから一生懸命描く

高学年は、怒られないように適当に描く

 

失礼な言い方になってしまうけど、素直に感じた事だ。もちろん、中学年にも、高学年にも
素晴らしい作品は沢山あった。

 

僕はやっぱり、低学年の作品が一番好きだ。あの、夢中さが最高に良い。喜怒哀楽の激しい表現の中に、その子の魂があるのかもしれない。

 

何を描いてるかわからない作品の中からめちゃくちゃ楽しそうな何かを感じるって、子供の才能は本当に凄い。
審査委員なんて、偉そうな立場にいるけど沢山の事を学ばさせてもらえる貴重な日。審査を終えると無性に創作欲が湧く。

大人の芸術家は、子供の作品から沢山のインスピレーションを得られる事ができると思う。
豊かな心は、子供から学べるのかもしれないな。

 

貴重な経験に感謝。Ishitaro


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